2013年7月8日月曜日

20年の重み-篠原美也子さん来広

音楽って、思い出とダイレクトに繋がっているなーと感じます。ふと流れてきたメロディーでくっきりと浮かぶ光景があったりする。私にとって篠原美也子さんの歌は、そんなふうに長年寄り添ってくれた音楽でした。

友人のオススメで初めて聴いたのが二十歳のとき。「たかが二十歳 されど二十歳」という歌詞(『誰のようでもなく』)が強く響いてきたのでした。なんて単純!!でも、きっかけなんてそんなもの。二十歳になるのは少し怖くて、大人になるってどういうことだろうとビクビクしていたころ。あの年で出会ったからこそファンになったのかもしれません。そういう、出会いのタイミングってありますよね。

今年デビュー20周年。メジャーデビュー当初は中島みゆきの再来などと言われたりもした方で、今はインディーズで活動してらっしゃいます。最後に生で聴いたのはもう7~8年前…渋谷でした。

そんな美也子さんが、ツアー「青をひとつ、あなたのもとへ」で来広。会場は「楽座」という小さなライブハウス。ぎゅうぎゅう詰めで50人ほどだったでしょうか。私は2列目、あんなに間近で美也子さんの歌を聴いたのは初めてでした。1人でこの階段を下りていくのは勇気が要ったけど、思い切って行ってみてよかった(^^)

立町にある「楽座」
ピアノ一本、弾き語り。力強い歌声には年々やわらかみが加わって、美也子さんの生き方をそのまま映しているかのよう。苦しいこともたくさんあったと思うけれど、妻となり母となり、それでもなお歌い続けることを選んだ美也子さん。20年前のデビュー曲に「ありがとう」と言いながら歌いあげる姿は、とても美しかった。

終演後はバーカウンターの前でCDにサインを貰い、握手をして少しお話まで。こういう距離感は地方の良さなのかな。「また来て下さいね」って、お互い同時に言ってしまい、クスッ。

なんとなく、すぐに帰りたくなくて、前から気になっていた近所のピザ屋さんで1人乾杯。ライブの余韻に浸りながら、20年前の自分を思い出したり、最近の自分を省みたり。贅沢なひとときでした。広島でまたひとつふたつと、知っている場所が増えたのも、ささやかな喜びです。

そして美也子さんの歌声は、またちょっと私の背中を押してくれたのでした。

あんたはまだ若いなどと 卑怯な逃げ方をするな
時代を変えてゆくものがあるとすれば
それはきっと名も無い青春たち
  (『誰のようでもなく』)

どうにもならないことで泣きたくはない
雨は降り続く けれど朝は来る
  (デビュー曲/『ひとり』)


「ZONA Bell PIZZA」でサングリア&マルゲリータ


★美也子さんの日記(セットリストあり)→ シノハラミヤコの宴会デイズ「七夕3D」

 

0 件のコメント:

コメントを投稿