2016年7月31日日曜日

大人数での初テント泊

先日、登山教室で初めて大人数でのテント泊を経験しました。といっても、8人ですが。個人で思い思いに過ごすやり方しか経験したことがなかったので、学ぶことの多い山行でした。

ルートやタイムの詳細はこちら。

1日目は高岳~聖山を縦走し二川キャンプ場でテント泊を体験して、2日目は掛頭山~臥龍山を縦走しました。どちらも距離は10km程度、標高差は600~700mほどです。歩荷は共同装備を含めて約15kg。今回はキャンプ場なので、水は行動水だけですみました。こういう数字を毎回意識するようにすると、どの程度のルートなら自分がこの荷物を持って歩けるのか、根拠をもって判断できるようになります。

テント、鍋やガス、食材などもすべて、平等に近くなるように分担します。とはいえ、男性が多く持ってくれたりという差はありましたが。各自が勝手に準備するよりは、かなり負担は分散されます。

しかし準備が大変。今年は1年生の人数が少なく、私は食料担当と記録担当を兼ねていたので、準備から山行終わりまでまったく気が抜けませんでした。食料担当は一番大変だなと実感。みんなの体力のもとになるものでもあるし、責任もすごく感じます。でも事前に先輩方が心配して食事講習を開いてくれたり、準備段階でもメールなどでたくさんサポートしてくださって、とても心強かったです。ペアを組んだ同じ1年生の方も協力的で、いろいろ相談し合いながら進めることができました。慣れたら、確実にすこしは楽になっていくはず。一人当たりに必要なグラム数などを一覧表にして、買い出しをし、会計まで出します。そして最後の難関、パッキング。これも食事講習で教えてもらった方法を実行しました。誰が見ても分かるように、すぐ作れるように。

無駄な包装はとってまとめる

調味料たち

1日目の高岳は、毎年マラソン大会で訪れている聖湖のすぐ近くでした。ああ、ここ走ったな~と思い出す(^_^)

なんて暑そうな空!

ゆっくり、ゆっくり、歩き始めます。この日は海外の山にもたくさん登っている超ベテランの方が参加していて、ザックを調整してくださったり、歩き方のコツを細かく教えてくださったりしました。いつもの歩幅は大きすぎるなーと改めて実感。小さな歩幅で、細く長く歩くことを目指したいです。でないと、いつも必ず途中でへばるんですよね。この教室では基本的に1時間は休憩なしで歩きつづけますが、へばったことはまだないです。そして、遅い人を置いて行くということも決してない。誰にとっても無理のないスピードで、コンスタントに歩きつづけるという経験は新鮮でした。そして休憩も、1時間経ったら必ず少しはとる。それら全てを意識する習慣が、少しずつですがついてきた気がしました。いずれ長い縦走を実現したいので、体に染みこませていきたいです。

木々が日射しをやわらげてくれる

コンパスを目的地にセットして歩き始めるのはすっかり習慣になりましたが、今回はある山が見えたときに、そこから現在地を割り出すというクロスベアリングの方法を教わりました。つまり、いつもの逆ですね。またすぐ忘れそうなので、実地でどんどん試していきたいです。ついGPSに頼ってしまうのですけども…。

先輩が撮ってくれてた15kgと私

テント張りは、まず先輩たちが1つ張ってみせてくれたので、もう1つを1年生で張りました。5人用テント2つで、4:4に分かれて寝ます。テントの構造は、1人用とほぼ同じ。この前の週に蒜山のキャンプ場で自分のテントを張っていたのですが、かなりいろんなところが間違っていました。自己流はやはりまずいですね。主に、ペグに引っかける張り綱と「自在」と呼ばれる綱の調整器具が全然正しく使えていませんでした。今回で、ちゃんと覚えた…はず。

せーの

5人用には見えない!

その後、沢登りに向けたロープワーク講習。文字どおり命綱となるものなので、指導員の方も私たちも真剣です。沢は全然やるつもりなんてなかったのですが、いい仲間と出会えたおかげでいつの間にか前向きになっていました。

フリクションノット

しかし、何をやっていても食事が終わるまで落ち着かない…。登る山以上の山場、夕ごはんタイム。バタバタでちょっと記憶が飛んでいるくらいですが、気づいたらみんな美味しい美味しいと食べてくれていました。手際の悪い1年をつきっきりでサポートしてくれた2年生…感謝感謝です。そのまま、テーピング講習をしてもらったりしながら、乾杯して歓談タイムへ。お酒が入りちょっとプライベートな話なんかもして、距離が縮まっていく感覚が楽しかったです。次の日は4時起きだったので、21時にはおひらき。

そばめしと麩入り野菜スープ、茄子田楽

2日目、朝ごはんは夜ほど大変ではありませんでした。アルファ米は前日に水を入れて戻してあったので、それを雑炊に。プラス、お味噌汁とポテトサラダ。家で挽いてきた珈琲を、美味しい!と超うれしそうに飲んでもらえたのがうれしかったです。

すっかり秋のような空

食事担当の仕事が終わり、すっかり肩の荷が下りた気分で、ついつい記録の仕事を忘れかけたりしました。この日の掛頭山は、芸北国際スキー場の大平コースになっているところだそうです。

スキー場

小さな栗

このお花があちこちに咲き乱れていて気になりました。帰ってから調べたら、リョウブというお花みたいです。

若い芽は食べられるのだとか

キノコに詳しい方が、トンビタケを探してるところ

臥龍山の山頂には、大きな岩があります。以前来たときにはちょっと怖いなーと思って登らなかったのですが、この日はクライミング得意な方が何人もいたので大船に乗った気持ちで挑戦。無事てっぺんまで登れました☺

もたもたと…

沢渡りは慎重に

下山したら、サプライズの冷たいスイカが待っていました。とーっても美味しかった!疲れきってた顔も次々に笑顔になりました。

冷え冷え

個人的には、荷物の重さがじわじわと効いてきて、2日目の最後のほうはかなり限界に近かった気がします。でも、それが分かって良かった。もっと歩荷訓練をしないとダメだなと分かりましたし、アルプスにテントを担いで行くにしても自分の限界が分かっていれば計画も立てやすいです。

今回とても大変だったけど、そのぶん達成感もすごくあって、それを1年生どうしで共有できたのも良かったなーと思います。いろいろ相談し合って決めたりすることで距離も少しずつ縮まってきた気がするし、チームワークで登る楽しさを感じられるようになってきました。自分のことだけを考えてる人は誰もいなくて、みんなが自立した登山者でありながら、常にお互いのことにも気を配っている、そんな先輩たちの姿を見ながら学ぶことも多いです。

こんなふうになりたい、と思える人たちがいてくれるというのは幸せですね。がんばってみよう、と改めて思えました(^_^)

 

2016年7月4日月曜日

三瓶山で豪雨キャンプ

三瓶山を縦走しよう!ということで、島根に向かいました。テント泊の練習も兼ねてみようということで、ザックは14kgを超えるくらい。行動用の水を加えたら16kgほどになる予定です。もうちょっと減らしたい…。

1日目はのんびり移動して、散策程度にとどめるつもりでした。縦走本番は2日目。私にとっては初の三瓶山、もうワクワクです。

明日登れるのね!

天気予報は曇り時々雨…でも翌日の朝だけでおさまりそうな感じでした。雨量もそれほどでもなさそう。

みんなもワクワク

三瓶に着いたら、まずは楽しみにしていた三瓶バーガー。牛肉100パーセントのパティにこんがり固めのパンでした。

エッグバーガー

西ノ原でしばらくボーッとした後、北ノ原に移動してキャンプ場へ。テントを張る前に、まずは歩荷訓練を兼ねて遊歩道へ向かいました。みんないつもより重い荷物。やはり重みは登りで感じます。「ここまできついとは思わなかった…」とつぶやく友だち。テント2泊で予定していた四国への山行を、ちょっと見直すきっかけになりました。

ところが、訓練もそこそこにものすごい豪雨。ちょっと普通じゃない感じ。本番は明日なので無理してもしょうがないと思い、即座に下山。その後すぐに晴れてきたり、またすぐに大雨になったり、お天気に翻弄されることになりました。

キャンプ場の受付へ着いたときも、ものすごい雨。すぐに上がるかと思いきや、なかなか上がらない。予報では上がりそうになっているけど…この中でテント張る?

話し合った末に、常設テントを借りることになりました。冷房付きの快適なケビンもあったけど、それじゃあまりキャンプ場に来た意味がない。常設テントならテント泊の感覚はつかめるし、シュラフも使えるので。高床になっているので雨に関しては安心です。

北ノ原のキャンプ場にはシャワーもあります。6分200円です。近くにさんべ荘などの温泉もあるので、私たちは温泉を使わせてもらいました。

コイン式シャワー

雨が上がらなかったら、食事の用意どうしようね…と不安げに話し合っていましたが、幸い夕方に一旦雨が上がってくれました。ここぞとばかりに、あれこれ作り始める私たち。親子丼に鶏飯、焼きそば、スパムのごま焼き、高野豆腐の麻婆、マッシュポテトなどなど…お腹いっぱい、大満足の夕ごはんでした。この時は、何とか雨も降らず。

山メシ研究

マッシュポテトは、この間食事講習会で教えてもらった粉状のもの。ほんと軽くていいですねー。お湯を加えて塩胡椒+マヨネーズ、魚肉ソーセージを刻んで混ぜました。なかなか美味しかったです。

マッシュポテトの材料

焼き鳥の缶詰と生の玉ねぎ、生卵で贅沢な親子丼を作っている友だちも。美味しかった!焼き鳥のたれで十分味がついてしまう感じでした。
親子丼作成中

別の友だちは、メスティンでポップコーンを作ってくれました。これは危ない、食べ出すと止まらない…。

出来たて最高!

満腹になって、お風呂に入り、戻って来てテントの中でしばし宴会。最後にみんなでトイレに出たところ…真っ暗なキャンプ場の上は、溢れるような星空!!あんな星空、いつぶりだろう。初めてかもしれない。何とか写真を撮りたかったけれど、カメラを使いこなせず残念(涙)。しばらくみんなで星空鑑賞をしていました。そして、この星空ならもしかしたら明日は晴れる?なんて言いながら就寝。

ところが、私はなかなか眠れませんでした。壁が布一枚しかないと、本当にいろんな音が聞こえるものですね。おまけにブヨに噛まれたところがかゆい。どうしよう、このまま眠れないと明日みんなに迷惑をかけるかも…なんて思っているうちに、ものすごい豪雨がやってきました。35ミリとかそのくらいだったと見た気がします。

(↓ 動画です)
ucchysnowさん(@ucchysnow)が投稿した動画 -


これで完全に目が覚めてしまいました。夜中から朝9時くらいまで、一向に衰えることなくずっとものすごい降りでした。おまけに雷も何度も鳴るし…(>_<) 友だちのうち二人は、雷にまったく気づかなかったそうです。強者! 動画では分かりませんが、大粒の雨がテントに当たる音がまたすごいんですよね。

次の日は洪水警報まで出ていて、もう当然のように中止。チェックアウトぎりぎりまで、雨が上がるか待ってみることにしました。たたきつけるような雨の音に、みんなもう笑ってしまう。お茶でも飲みながらのんびり。買ったばかりの軽くて小さなやかんが大活躍でした。鍋が汚れても、お湯だけはいつでも湧かせます。珈琲大好きなので、これは嬉しい。寝る前にウイスキーのお湯割りとか^^

哀愁ただよう眺め

もうひとつ、意外に活躍してくれたのが小型軽量ラジオ。とても軽いので試しに山用に買ってみたのですが、今回のように携帯がつながらないところで停滞したりするときには、重宝しますね。天気予報も聞けるし、携帯の電池も無駄に減らないし。テントの中で退屈してるときにも、ちょっとは助けになってくれました。

携帯ラジオ

どこか代わりに登れそうなところがあれば良かったのですが、特に浮かばなかったので尾道散策をして帰ることに。2時間ほどでこの景色!

青が濃い

尾道城も元気でした

しかし暑さがひどく、千光寺に登るのは断念。36℃だったかな。お昼ごはんを食べた後、商店街をぶらぶらしていると、先日の火事の場所を通りました。かなり大きな規模だったようです。

大変でしたね…

食後のお茶は、「あなごのねどこ」に併設されている「あくびカフェ」。ここの雰囲気、好きです。

2800円で泊まれます

なんと、友だちが私の誕生日を覚えていてくれました。少し早かったんですけど、とっても美味しいグレープフルーツのレアチーズケーキをごちそうになってしまった(^o^) お祝いしてくれる人がいるって、しみじみ幸せなことだなぁ。40過ぎたって、うれしいですよ☺

酸味が効いていて美味しかった!

最後は西条まで移動して、友だち行きつけの居酒屋さんで反省会&打ち上げ。超ハードな縦走をする予定が、昨日からずっと飲んで食べて喋ってるだけ(笑)。

「ちろりん」かわいい名前

何を食べても美味しいよーとの言葉どおり、ほんと美味しかったです。そして初めて見た、「桜吹雪」という黒瀬の地酒もいただきました。黒瀬の地酒なんてなかなか飲めない!…ような気がします。辛口で好みでした☺


当初の予定とは何もかもが違ったけれど、ひとまずテント泊の荷物の重さを実感したり、天候の急変に臨機応変に対応することを学んだり、食事にこだわりすぎると重さがつらいということを学んだり…得るところは大きい2日間となりました。この気心知れたメンバーじゃなかったら、ここまで前向きに楽しめたかどうか分かりません。そんな仲間がいることに感謝(^^) 三瓶山はまたリベンジしなければ!

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余談ですが、鈴木みきさんの手ぬぐい、素敵です☺